
OpenClawとは?(旧Clawdbot、Moltbot) 自分専用AIアシスタントをゼロから使いこなす完全ガイド
OpenClawは自分のデバイス上で動くパーソナルAIアシスタントです。WhatsAppやDiscordなど既存チャットアプリで使え、データは自分の管理下に。名前の変遷(Clawd → Moltbot → OpenClaw)の理由や導入手順、セキュリティまで詳しく解説。
近年、AIアシスタントはビジネスや個人の作業効率を大幅に向上させるツールとして注目されています。しかし、多くのAIアシスタントはクラウド上で動作し、ユーザーデータが外部サーバーに保存されることがほとんどです。これでは、プライバシーやセキュリティに不安を感じる方も少なくありません。
そこで登場するのが、OpenClaw(オープンクロー)です。OpenClawは自分のデバイス上で動作する、完全パーソナルのAIアシスタントで、普段使っているチャットアプリから直接操作できます。
ちなみに、このプロジェクトは名前が少しコロコロと変わってきました。最初は「Clawd」と呼ばれ、AnthropicのClaudeにちなんだ遊び心ある名前でしたが、法務的な理由で変更に。次に「Moltbot」となり、脱皮(Molting)による成長を象徴しましたが、口に出すには少し言いづらい名前でした。そして最終的に、OpenClawに落ち着きました。この名前は、オープンソースでコミュニティ主導であること(Open)、そしてロブスター由来のプロジェクトルーツを示す爪(Claw)を組み合わせています。
この記事では、OpenClawの特徴、導入手順、使い方、セキュリティ設計まで、ゼロから詳しく解説します。
OpenClawの特徴 — なぜ今注目されるのか
OpenClawは従来のクラウド型AIアシスタントとは大きく異なります。
- 自分のデバイスで動作
OpenClawはノートPC、ホームサーバー、VPSなど、好きな環境で動作します。クラウドサービスに依存せず、自分のインフラでAIを制御できます。 - マルチチャネル対応
WhatsApp、Telegram、Discord、Slack、Google Chat、Signal、iMessage、Microsoft Teamsなど、多くのチャットアプリに対応。追加チャネルも簡単に拡張可能です。 - 柔軟なセキュリティ設計
デフォルトでは、知らない相手からのDMは自動処理されず、ペアリング承認制を採用。グループやチャネルも個別にサンドボックス化可能です。 - 拡張性の高いスキルプラットフォーム
ClawdHubを通じて、スキルの追加や自動アップデートが可能。開発者も簡単に自作スキルを登録できます。 - 音声・ビジュアル対応
macOSやiOS/AndroidではVoice WakeやTalk Mode、Canvasと呼ばれるビジュアルワークスペースを利用可能。AIと自然な会話や画面操作が可能です。
OpenClawの導入ステップ
ここからは、OpenClawをゼロから使えるようにする手順を解説します。初心者でもわかりやすく、ステップごとに進めることができます。
1. 前提条件の確認
OpenClawを動作させるためには、まず環境を整える必要があります。
- Node.js 22以上(必須)
- pnpm(任意・ソースビルド時推奨)
- macOS:アプリ開発ならXcode/CLTも必要
- Windows:WSL2(Ubuntu推奨)でLinux環境を用意
- Brave Search APIキー(任意・Web検索機能を使う場合)
2. CLIインストール
OpenClawはCLIを使ってインストールします。
- macOS / Linux:
Codecurl -fsSL https://openclaw.bot/install.sh | bash
- Windows(PowerShell):
Codeiwr -useb https://openclaw.ai/install.ps1 | iex
- npm / pnpmによるグローバルインストールも可能
Codenpm install -g openclaw@latest pnpm add -g openclaw@latest
3. オンボーディングウィザードの実行
CLIウィザード openclaw onboard --install-daemon を使うと、初心者でも安全にセットアップできます。
設定される項目は以下の通りです。
- AIモデルと認証(OAuth推奨)
- ゲートウェイ設定(ローカル/リモート)
- チャネル(WhatsApp/Telegram/Discord/Mattermostなど)
- DMペアリング設定(安全なやり取り用)
- ワークスペースと初期スキル
- バックグラウンドサービスのインストール
ウィザードを使うことで、最短で「AIアシスタントが動く状態」を作れます。
4. ゲートウェイの起動
ウィザードでバックグラウンドサービスをインストールすると、ゲートウェイは自動で起動します。
- ステータス確認
Codeopenclaw gateway status
- 手動起動(フォアグラウンド)
Codeopenclaw gateway --port 18789 --verbose
- Control UI(ブラウザ)
http://127.0.0.1:18789/
BunはWhatsAppやTelegramで問題があるため、これらのチャネルはNodeで実行してください。
5. チャネル接続
Codeopenclaw channels login
- QRコードをスキャンしてログイン
- 初回DMはペアリングコードが送られるので承認が必要
Telegram / Discord / Mattermost
- ウィザードでトークンや設定を自動生成
- 初回DMは必ず承認
6. DM安全管理(ペアリング承認)
OpenClawは未知の送信者からのメッセージを処理しない設計です。
- ペアリング一覧確認:
Codeopenclaw pairing list whatsapp
- 承認:
Codeopenclaw pairing approve whatsapp <code>
7. 動作確認
テストメッセージを送信して、エンドツーエンドで動作を確認します。
Codeopenclaw message send --target +15555550123 --message "Hello from OpenClaw"
- 認証設定が正しくない場合はウィザードで再設定
- ステータス確認:
Codeopenclaw status --all openclaw health
8. 開発者向け — ソースからビルド
GitHubからソースをクローンして開発することも可能です。
Codegit clone https://github.com/openclaw/openclaw.git cd openclaw pnpm install pnpm ui:build pnpm build openclaw onboard --install-daemon
- Gateway起動:
Codenode openclaw.mjs gateway --port 18789 --verbose
9. さらに便利に使う方法(応用)
- macOSメニューバーアプリ + Voice Wake
- iOS/Androidノード(Canvas、カメラ、音声操作)
- リモートアクセス(SSHトンネル、Tailscale Serve)
- 常時稼働 / VPN環境
OpenClawを使うメリットまとめ
- 自分のデバイスで動作:データは自分の手元に
- マルチチャネル対応:普段使うチャットアプリからすぐアクセス
- 安全設計:DM承認制・サンドボックス化で安心
- 拡張性:ClawdHubでスキル追加や自作機能も可能
- 音声・ビジュアル対応:自然な会話や画面操作も可能
OpenClawは、安全性・拡張性・操作性を兼ね備えた個人向けAIアシスタントとして、今後さらに注目されることが予想されます。

Fumi Nozawa
デジタルマーケター & ストラテジスト
Paul Smith、Boucheronといったグローバルブランドでデジタルマーケティングを担当。現在は海外を拠点に、戦略設計からWeb実装までを牽引。マーケターとしての視点とテクノロジーへの理解を活かし、欧米企業の日本進出やブランド成長を支援しています。
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